大切なご家族を亡くされた悲しみの中で、相続の手続きを進めなければならないのは本当に大変なことです。特に相続税の申告は、期限が決まっているため「いつまでに何をすればいいの?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、相続税の申告期限について、万が一期限に間に合わなかった場合にどのようなリスクがあるのかを、わかりやすくご説明いたします。


相続税の申告期限は「10ヶ月」
相続税の申告・納税期限は、被相続人(亡くなられた方)が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内と定められています。
例えば、1月10日にお亡くなりになった場合、申告期限は同年の11月10日となります。「10ヶ月もあるなら大丈夫」と思われるかもしれませんが、実はこの期間はあっという間に過ぎてしまいます。
お葬式やお悔やみの対応、相続人の調査、財産の調査、遺産分割協議など、やるべきことが山積みの中で、相続税申告の準備を進めるのは想像以上に大変なものです。


期限に間に合わなかった場合の3つのリスク
1.無申告加算税がかかってしまう
申告期限を過ぎてから申告をした場合、無申告加算税というペナルティが課せられます。
- 自主的に期限後申告をした場合:本来の税額の5%
- 税務署の調査を受けてから申告した場合:本来の税額の15%(50万円を超える部分は20%)
例えば、相続税が100万円だった場合、自主的に申告すれば5万円、税務調査後では15万円もの追加負担となってしまいます。
2.延滞税も発生する
申告期限を過ぎると、延滞税も同時に発生します。これは期限から実際に納付するまでの期間に応じて計算される利息のようなもので、時間が経つほど金額が増えていきます。
3.特例が使えなくなる可能性がある
相続税には、税額を大幅に軽減できる特例がいくつかあります。それらは、原則として申告期限内に申告することが適用の条件となっているため、申告期限に間に合わなかった場合、適用されなくなる可能性があります。
「間に合わない!」と思ったらすべきこと
まずは「未分割申告」を検討
遺産分割協議がまとまらずに申告期限に間に合わない場合は、未分割申告という方法があります。
これは、とりあえず法定相続分で相続したものとして申告し、後から正しい分割内容で修正する方法です。この際、申告期限後3年以内の分割見込書を一緒に提出しておけば、後から特例を適用することができます。
調停や審判などやむを得ない事情で3年を過ぎてしまった場合でも、承認申請により救済される可能性があります。
専門家への早めの相談
「期限まであと1ヶ月しかない!」という状況になってから慌てるよりも、早めに税理士に相談することをおすすめします。
相続税申告は複雑で、財産の評価や特例の適用判断など、専門知識が必要な部分が多くあります。また、必要書類の収集にも時間がかかることが多いため、余裕を持って準備を始めることが大切です。
期限を過ぎてしまった場合も諦めないで
もし既に期限を過ぎてしまった場合でも、できるだけ早く申告することで、無申告加算税や延滞税を最小限に抑えることができます。
「もう遅いから」と諦めずに、まずは専門家にご相談ください。状況に応じて最適な対応策をご提案いたします。
申告期限が迫ってお困りの方へ
相続税の申告期限に間に合わないかもしれない、申告方法がわからないといった不安があるときは、専門家に相談することをお勧めいたします。期限が迫っていても、慎重に状況を整理すれば必ず適切な対処法があります。無理をして一人で進めるより、確実で安全な方法を一緒に考えさせてください。
多摩区・麻生区エリアで相続税について相談したいと思ったら、お気軽に井上涼子税理士事務所にご連絡ください。


